奇跡の人は奇跡の人を呼ぶ ヘレン・ケラーと周囲の人々
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先日ヘレン・ケラーの生涯を支援した電話の発明特許を取得したアレクサンダー・グラハム・ベルのことをご紹介しましたが、他にも多くのヘレン・ケラーには周囲の奇跡の人々がいることに、気が付かずには入れません。
(前回の投稿 ソクラテスからヘレン・ケラーへ、そして袴保己一とそしてグラハム・ベルへ)
ベル博士は電話の発明の特許をとっていますが、当時他にも電話の発明をしていた人々がいました。しかし、ベル博士にはのちに義父となるガーディナー・ハバードの尽力大きく、数時間の差でこの特許を取得できたようです。
さて、ヘレン・ケラーといえば、優秀なアニー・サリバン先生の存在は有名です。どうしてそんんに根気よく教えることができたのか。それは弱視であったこと以外に、幼い頃、母と弟を失い、人生最大の喪失感を味わった経験も、ヘレンとの出会いにサリバン自身が救われたこともあるようです。『ヘレン・ケラーを支えた電話の父・ベル博士』の本の中で、アニーは「わたしの真の友を発見しました。わたしから決して離れていかない友を。」といってます。アニーにとっても、ヘレンはかけがえのない存在だったことがとてもよくわかる言葉です。またアニーがヘレンのすばらしい先生となれたのは、もう学校でヘレンと同じように耳と目が不自由なローラとの出会いからどのように教えるかの心の準備があったそうです。
それを受けるようにヘレン・ケラーはアニー・サリバンとであった最初の日を、『わたしの魂の誕生日』と言っているそうです。そしてこの日はなんとあのアレクサンダー・グラハム・ベルの誕生日でもあったそうです。
こうして互いに高めあい、視野を広げ、世界に飛び出していきます。
ヘレンは、「目の見えない者にとって本は目です」といったそうです。この言葉はこの本の中で紹介されています。どういった時に出た言葉かわかりませんが、別のところで、ヘレンは目が見えないよりも聞こえないの方が辛いと伝えています。この気持ちを受け止めると、本はヘレンにとって、耳であり、目であったのかと思います。
ヘレン・ケラーの肉声が下記のリンクに残っていました。到底耳の聞こえない人とは思えない堂々とした話しぶりです。
そうです!!ずっとヘレン・ケラーは三十苦だと疑いませんでした。なぜならそう言われてきているのしか聞いてこなかったからです。
しかし、ヘレンは話せます。ベルは難聴の母と聾の妻から、耳の不自由な人が話すことに如何に憧れているか知っていると語っています。
きっとこの先があると思います。聾者は発生に問題がなければ、声を発することはできるのです。だから発した言葉が相手に通じた時、最大の喜びを感じるということではないでしょうか。
そう、ヘレン・ケラーは目、耳、話すことができない三十苦の苦しみから、二十苦目が耳が聞こえない、見えないの二十苦は身体的には当時の医学も解決はできなかったけれども、本を読むこと、生涯の真の友のサリバン、そしてベルからの教えで私たち健常者では成し得ないことを形にしたことは、今の私にすらし小さな心に光を灯します。
なぜこんなにヘレン・ケラーやその周囲の人々の奇跡の偉業があり、それがわかっているのでしょうか。それは事実であり、多くのメディアの形で残されているからです。もしももっと昔であったら、映像や文章の記録がなかったら、作り話しになっていたかもしれません。
心を打つヘレン・ケラーの人生。きっと誰かの役に立てばとの思いだったことでしょう。
経験は時に誰かの気づきや考えるきっかけになる、それは私の背中を改めて押してくれるものです。
(参照) 2024/5/2
ヘレン・ケラーを支えた電話の父・ベル博士 ジュディス・セントジョージ著、片岡しのぶ訳 あすなろ書房 2000年5月20日 2刷発行
NHK アーカイブス ヘレン・ケラー女史来訪
https://www.nhk.or.jp/archives/jidai/special/today/0830
リ・そうるけあ
高山和 たかやまあい