「私は認知症にならないから(大丈夫)」と母は言ってました。
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しかしある日、自宅でつまずいて転び肩を痛くしてしまい、大事を取って入院して検査をすると、骨は折れていませんでしたが、偽痛風と診断され、そのまま自宅へ戻ることができず、リハビリ介護施設、介護施設へとお世話になっています。
とても花や庭が好きで、自宅で最後まで過ごしたいと常々話してました。
しかし、やはりなかなか自分の住む場所ができてしまうと生活圏の関係で住居の移転をするのが難しく、兄と手分けして母のところに行ってサポートするのがやっとでした。
そして放れていても見守れるように、やれることはやってあげようといろいろ調べて、私たちは家族信託をしました。成年後見人も考えましたが、一番に母の生活が困らないようにとの思いでした。
そのご家庭によってこの辺りは違うと思います。
信託は今は死後事務を委任する契約と一緒に行うものも最近や見かけるようになりました。
しかし注意が必要なのは、自分の死後はどうなるかみることができません。きちんとやったのか、その後トラブルは本当に起きないのか、起きた時どうするのかなど。
ところが、家族信託の場合は身内ですので、何を望んでいるかもよくわかりますし、母のために最善を尽くしてあげることができます。
そして何より、家族信託をするのであれば認知症の傾向がでないうちでないと契約できません。ここが注意が必要です。
成年後見人の場合は、家庭裁判所から任命してもらう法定後見人制度であれば、認知症が発症してからも制度を利用できます。(もう一つの任意後見人制度は認知症になる前でないと、決めることができません。)
まずはどのようなものがあるのか、いつまでならその制度を申し込めるのか等も知って、話し合うことが必要です。
認知症はある日突然症状の出る方が多いようです。
介護制度が始まったのは2000年、今やっと23年経ちました。40歳以上のかたは介護保険料の負担が発生するようになりました。介護を担う方々もたくさんになり、いろいろな専門家が増えたのもここからではないでしょうか。
今も昔も家族でまずは支え合う、それでも手に負えない時や、専門家、専門の制度が必要になった時にうまく利用できるよう、知っておくことが必要だと思います。
国の制度はこれからも変わるでしょう。どんな制度があって、何ができて何ができないのか、何をどのようにすればいいのか、迷ってしまってわからない、それをサポートするのがリ・そうるけあです。
ご自身がしたいことを最後まで楽しく、無理なくできるように何かできることがあれば、ご相談ください。
母ははっきりしている時もありますし、まだまだ若くしていたい、綺麗にしていたいそうです。
化粧水や花を持っていくと、とても喜んでくれます。
母らしく、毎日笑顔で過ごせるように私たち家族ができることを考えるのと同じように、皆様へも心を込めておひとりお一人に必要なことを一緒に考えさせていただければと思います。
企業組合リ・そうるけあ
代表理事 高山和 たかやまあい