後何日かを知ること – リ・そうるけあ

後何日かを知ること

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後何日かを知ること

 

自分の人生の余命が後何日か、知りたいようで知りたくない、それが本音でしょうか。

 

先日、あと余命2ヶ月と宣告されたと電話して来られ、年金を止めたいといってきた方がいました。

とても穏やかな声で、家族に迷惑をというより、事務作業を残さぬよう、一つでも減らしておきたいと思われているのがひしひしと伝わってきました。

 

この方の場合は一時金に変更できる権利のある受給権者だったので、そちらをご案内しました。この場合は申出書だけで諸々の確認するための、添付書類もいりません。(ご家族の手続きの場合はそうはいきません。)

ご本人が受け取れば、一時所得にはなってしまいますが、もう長いお付き合いだったので、一時金額も大きくはありませんでした。(他にも一時所得が発生する方は注意が必要です。)

一番の家族への功績はこの方が望んだ死後事務手続きが一つ減らしたことでしょう。

もしもそのままだったとしたら、受給権者が亡くなった後、連絡をして年金支払いを止める責任が家族にはかかってきます。万一何かの事情で口座が開いたままであれば、振込は続いてしまうので、最悪か給付となり、こちらの指定の口座へ期限までに返戻金の手続きをとってもらうようになります。何もご家族は悪いことをしたわけではないのに、気持ちとしては何だかどうして死亡連絡をしてこなかったと言われているような気持ちにもなるやもしれません。

そしてその連絡先すら知っていないかもしれませんから。

 

先の方の話しに戻りますと、すぐに書類と共に丁寧な先日の電話でのやり取りのお礼の手紙が入っていました。そしてこちらも書類が届いたこと、これからの流れ、振込日、決定通知書の書類の発送予定日をすぐに連絡しました。

そして電話口の向こうから「ありがとう」と仰ってくださいました。

きっと一つ肩から荷物を下ろせたのだとわかりました。

 

後何日かを知った時、何をするかまずは優先順位をきめないといけないでしょう。

それではどうしますか?まず書き出しますか?今の心情で直ぐに書けますか?

あるいはショックのあまり何もしないで過ごす方もいるでしょう。

 

どちらを望みますか?

 

余命を知らずに倒れて亡くなるケースもあります。大事な人、家族に「ありがとう」を伝えるには準備ができるうちにしておくのが自分にとっても後悔ないのではないでしょうか。そしていっぺんにやらずに、日頃把握しておくことと自分もやり残しがない確認できて安心です。

 

では何をすればいいか⁈それは自分との対話です。人とは話すことはしていても自分と話すこと、おろそかになっていませんでしょうか?

 

声にだしてみる、そして書いてみる、視覚的に、音として自分の考えを自分に伝える。

 

その手助けをするのが自分再発見ノートのりそうるけあノートです。

もっと自分の残される家族のためにを考えるならば、エンディングノートとして(一社)終活カウンセラー協会のマイウェイもお勧めです。こちらもネット販売や研修等で入手できますので、一度手に取ってみてはいかがですか。

りそうるけあノートで過去、現在、未来の自分を知って、毎日を充実させてから、ある時残りの人生にもっと真剣に向き合う時、マイウェイノートの活用も一つかなと思います。

 

先の方と電話のやり取りの最後に「お大事に」と伝えました。もう話すことはきっとないとは思いますが、話せたことで、安心してもらえる手助けをさせてもらえたことに幸せをいただきました。

※こちらの年金は民間年金です

 

リ・そうるけあ

高山和 たかやまあい